「4K動画を撮影したいけど、どれくらいの容量が必要なんだろう」「ストレージがすぐにいっぱいになってしまう」と悩んでいませんか。4K動画は圧倒的な高画質で映像を残せる一方、ファイルサイズが大きくなりやすいという課題があります。
この記事では、4K動画の容量目安から、撮影時間ごとの具体的なファイルサイズ、容量を節約するためのテクニックまで徹底解説します。読み終えるころには、必要なストレージ容量を把握し、効率的に4K撮影を楽しめるようになるはずです。
4K動画の基本と容量が大きくなる理由

4K動画は従来のフルHDに比べて格段に美しい映像を撮影できますが、その分ファイルサイズも大きくなります。まずは4K動画の基本を理解し、なぜ容量が大きくなるのかを押さえておきましょう。
4K動画とは何か
4Kとは、横3840×縦2160ピクセルの解像度を持つ映像規格のことです。フルHD(1920×1080ピクセル)の約4倍の画素数があり、より精細で鮮明な映像を記録できます。
最近のスマートフォンやデジタルカメラの多くが4K撮影に対応しており、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスでも4Kコンテンツが増えています。高画質な映像を手軽に撮影・視聴できる時代になりました。
なぜ4K動画は容量が大きいのか
4K動画の容量が大きくなる主な理由は、情報量の多さにあります。4K解像度では、フルHDの4倍のピクセル数を記録するため、単純計算でもデータ量が4倍になります。
さらに、フレームレート(1秒間のコマ数)が高くなるほど、容量も増加します。30fpsから60fpsに設定を上げると、1秒間の情報量が倍になり、結果として容量もほぼ倍になります。
4K動画の容量は「解像度」「フレームレート」「コーデック」「ビットレート」の4つの要素で決まります。これらの設定を理解することで、必要な容量を予測し、適切に管理できるようになります。
ビットレートと容量の関係
ビットレートとは、1秒間に処理されるデータ量のことで、単位はMbps(メガビット毎秒)で表されます。ビットレートが高いほど画質は良くなりますが、その分ファイルサイズも大きくなります。
動画容量の計算式は次の通りです。
ファイルサイズ(MB)= ビットレート(Mbps)× 動画の長さ(秒)÷ 8例:ビットレート50Mbpsで10分間撮影した場合
50 × 600 ÷ 8 = 3,750MB(約3.7GB)
コーデックによる容量の違い
コーデックとは、動画を圧縮・変換する技術のことです。同じ4K動画でも、使用するコーデックによって容量は大きく変わります。
**H.264(AVC)**は広く普及している汎用コーデックですが、圧縮効率はやや低めです。**H.265(HEVC)**はH.264の後継で、同じ画質でも約半分の容量に圧縮できます。iPhoneやAndroidスマートフォンの多くがHEVCに対応しています。
フレームレートの影響
フレームレート(fps)は、1秒間に何枚の静止画で動画を構成するかを示します。一般的な設定は30fpsと60fpsです。
60fpsは30fpsに比べて滑らかな映像が撮れますが、1秒間の情報量が2倍になるため、容量も約2倍になります。スポーツや動きの速い被写体を撮影する場合は60fps、それ以外は30fpsで十分です。
4K動画の容量目安一覧
実際に4K動画を撮影すると、どれくらいの容量になるのでしょうか。撮影時間や設定ごとの具体的な目安を見ていきましょう。
1分・10分・1時間の容量目安
4K動画の容量は、撮影機器や設定によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
| 設定 | 1分 | 10分 | 1時間 |
|---|---|---|---|
| 4K 30fps(HEVC) | 約170〜570MB | 約1.7〜5.7GB | 約10〜34GB |
| 4K 60fps(HEVC) | 約400〜810MB | 約4〜8GB | 約24〜49GB |
| 4K 60fps(H.264) | 約600MB〜1GB | 約6〜10GB | 約36〜60GB |
| 4K ProRes | 約4〜6GB | 約40〜60GB | 約240〜360GB |
iPhoneで撮影した場合の容量
iPhoneは高効率コーデック(HEVC)を使用するため、比較的コンパクトな容量で4K動画を撮影できます。
iPhone 15シリーズの場合、4K30fpsで1分あたり約170MB、4K60fpsでは1分あたり約400MBが目安です。10分間の撮影で2〜4GB、1時間では20GB以上になる計算です。
ただし、設定で「互換性優先(H.264)」を選択すると、同じ動画でもサイズは約1.5〜2倍に膨らみます。また、ProRes形式での撮影は1分で約6GBにもなるため、プロ用途以外では通常設定がおすすめです。
ビデオカメラで撮影した場合の容量
家庭用ビデオカメラでの4K撮影は、機種や設定によって容量が変わります。
・パナソニック HC-VX3-K(2160/30p 72M):1分約540MB、1時間約32GB
・ソニー FDR-AX45(XAVC S 4K 100M 30fps):1分約850MB、1時間約51GB
・GoPro HERO13 Black:1分約570MB、1時間約34GB
・DJI Osmo Pocket 3(4K60 111Mbps):1分約810MB、1時間約49GB
一眼カメラ・ミラーレスカメラの場合
一眼カメラやミラーレスカメラでは、より高ビットレートでの撮影が可能なため、容量も大きくなる傾向があります。
プロ向けの機種では、ALL-Intra(高画質モード)での撮影で1分あたり2〜3GB以上になることもあります。編集を前提とした撮影では画質を優先するため、大容量のストレージが必要です。
「だいたい1分1GB」を目安に
メーカーや機種によって容量は異なりますが、実用的な目安として**「4K動画は1分で約1GB」**と覚えておくと便利です。
この目安を使えば、「10分の動画を撮りたいから10GB必要」「1時間撮影するなら60GB以上必要」と、必要なストレージ容量をざっくり計算できます。
必要なストレージ容量の選び方

4K動画を撮影するためには、十分なストレージ容量を確保する必要があります。撮影スタイルに合わせた適切な容量を選びましょう。
SDカード・microSDカードの選び方
4K動画の撮影には、書き込み速度の速いSDカードが必要です。書き込み速度が遅いと、撮影中に録画が止まってしまうことがあります。
・UHSスピードクラス:U3以上
・ビデオスピードクラス:V30以上
・4K60fpsやProRes撮影:V60やV90を推奨
容量については、**128GB以上**を選ぶのがおすすめです。64GBでは4K30fpsで約1時間しか撮影できないため、長時間の撮影には心もとないでしょう。
外付けSSD・外付けHDDの活用
撮影した4K動画を保存・バックアップするには、外付けストレージが便利です。
**SSD**は読み書き速度が速く、持ち運びにも便利です。動画編集にも適しており、4K動画を快適に扱えます。**HDD**は容量単価が安いため、アーカイブ(保存)用途に向いています。
用途に応じて使い分けるのが効率的です。編集用にはSSD、長期保存用にはHDDという組み合わせが一般的です。
クラウドストレージの活用
Google PhotosやiCloud、Dropboxなどのクラウドストレージも、4K動画の保存先として活用できます。
ただし、4K動画は容量が大きいため、無料プランではすぐに容量上限に達してしまいます。有料プランへのアップグレードや、複数のサービスを併用することも検討しましょう。
クラウドにアップロードする際、サービスによっては動画が自動圧縮されることがあります。オリジナル画質を維持したい場合は、圧縮設定を確認してからアップロードしましょう。
推奨容量の目安
撮影スタイル別の推奨ストレージ容量は以下の通りです。
| 撮影スタイル | 推奨容量 |
|---|---|
| 日常の記録(数分程度) | 64〜128GB |
| 旅行・イベント撮影 | 128〜256GB |
| 長時間撮影・編集前提 | 256〜512GB |
| プロ・本格映像制作 | 512GB〜1TB以上 |
予備のストレージを用意する
長時間の撮影や旅行の際は、予備のSDカードや外付けストレージを用意しておきましょう。撮影中に容量がいっぱいになると、大切なシーンを撮り逃してしまう可能性があります。
また、撮影データは定期的にバックアップを取ることが重要です。SDカードは消耗品であり、突然読み込めなくなるリスクがあります。
4K動画の容量を抑える方法
4K動画の高画質を維持しながら、容量を節約するためのテクニックを紹介します。設定の見直しだけで、大幅に容量を削減できることがあります。
HEVCコーデックを使用する
最も効果的な容量節約方法は、**HEVC(H.265)コーデック**を使用することです。H.264と比べて、同じ画質でも約半分の容量に圧縮できます。
iPhoneでは「設定」→「カメラ」→「フォーマット」から「高効率」を選択すると、HEVCで撮影されます。Androidスマートフォンでも、多くの機種がHEVCに対応しています。
- Step1: 「設定」アプリを開く
- Step2: 「カメラ」を選択
- Step3: 「フォーマット」をタップ
- Step4: 「高効率」を選択
フレームレートを下げる
60fpsから30fpsに下げるだけで、容量は約半分になります。動きの速い被写体以外は、30fpsでも十分な滑らかさで撮影できます。
スポーツ撮影やスローモーション編集を行わない場合は、30fpsを選択することで容量を節約できます。
解像度を必要に応じて選択する
すべての撮影で4Kが必要とは限りません。SNSへの投稿やスマートフォンでの視聴がメインなら、フルHD(1080p)でも十分な画質です。
4Kが必要なシーンだけ高解像度で撮影し、それ以外はフルHDで撮影する、という使い分けも有効な容量管理術です。
撮影後に不要な部分をカット
撮影した動画をそのまま保存するのではなく、不要な部分をカットしてから保存しましょう。撮影前後の余計な部分や、ブレてしまった失敗シーンを削除するだけで、容量を大幅に節約できます。
iPhoneやAndroidに標準搭載されている動画編集機能でも、簡単にトリミングできます。
圧縮ツールを活用する
撮影済みの4K動画を、画質を維持しながら圧縮するツールもあります。
- ☐ HandBrake(無料・PC用)
- ☐ FFmpeg(無料・上級者向け)
- ☐ Adobe Media Encoder(有料・高機能)
- ☐ Video Compress(スマホアプリ)
4K動画の転送・共有時の注意点
4K動画は容量が大きいため、転送や共有にも注意が必要です。効率的なデータのやり取り方法を押さえておきましょう。
インターネットでの送信・アップロード
4K動画をインターネット経由で送信する場合、容量の大きさがネックになります。メールに添付できるファイルサイズには上限があり、数GBの4K動画は直接送れないことがほとんどです。
大容量ファイル送信サービス(ギガファイル便、firestorageなど)や、クラウドストレージの共有リンク機能を活用しましょう。
YouTubeへのアップロード
YouTubeは4K動画のアップロードに対応しています。推奨ビットレートは以下の通りです。
・4K 30fps:35〜45Mbps
・4K 60fps:53〜68Mbps
・4K HDR:44〜56Mbps(30fps)/ 66〜85Mbps(60fps)
アップロードには時間がかかるため、高速なインターネット回線があると便利です。また、アップロード後にYouTube側で再エンコードされるため、元のファイルより画質が若干落ちることがあります。
AirDropやニアバイシェアでの転送
iPhoneのAirDropやAndroidのニアバイシェア(Quick Share)を使えば、近くにいる相手にワイヤレスで動画を転送できます。
ただし、数GBの4K動画を転送するには時間がかかります。短い動画なら問題ありませんが、長時間の動画は有線接続やクラウドストレージの方が効率的です。
SNSでの共有時の注意
Instagram、TikTok、X(旧Twitter)などのSNSに4K動画を投稿すると、自動的に圧縮されます。オリジナルの4K画質は維持されないため、SNS用と保存用で別々に管理することをおすすめします。
有線接続でのデータ移動
大容量の4K動画を移動する最も確実な方法は、有線接続です。USB-CケーブルやSDカードリーダーを使ってパソコンに接続すれば、高速かつ安定したデータ転送が可能です。
USB 3.0以上の規格に対応したケーブルやリーダーを使用すると、転送速度が格段に向上します。
4K動画編集時のストレージ管理
4K動画を編集する際は、さらに大きなストレージ容量が必要になります。編集作業を効率化するためのポイントを解説します。
編集には元データの2〜3倍の空き容量が必要
動画編集では、元のファイル以外にも、プロジェクトファイル、キャッシュ、書き出しファイルなどが生成されます。そのため、編集する動画の**2〜3倍の空き容量**を確保しておくことが推奨されます。
例えば、50GBの4K素材を編集する場合、100〜150GBの空き容量があると安心です。
プロキシ編集で効率化
4K動画は処理負荷が高いため、パソコンのスペックによっては編集作業が重くなることがあります。その場合は**プロキシ編集**を活用しましょう。
プロキシとは、編集用に作成した低解像度の代理ファイルのことです。編集時は軽いプロキシファイルで作業し、書き出し時にオリジナルの4K素材に差し替えることで、スムーズな編集と高画質な出力を両立できます。
Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolve、Final Cut Proなど、主要な動画編集ソフトはプロキシ編集に対応しています。4K編集が重いと感じたら、ぜひ活用してみてください。
不要なキャッシュの削除
動画編集ソフトは、作業効率化のためにキャッシュファイルを大量に生成します。プロジェクト完了後は、キャッシュを削除することでストレージ容量を節約できます。
各ソフトの設定画面からキャッシュの削除や自動削除の設定が可能です。定期的にクリーンアップする習慣をつけましょう。
素材の整理と管理
撮影した4K動画は、適切にフォルダ分けして管理しましょう。日付やプロジェクト名で整理しておくと、後から必要な素材を探しやすくなります。
また、使用しない素材は定期的にアーカイブ用のHDDに移動するなど、作業用ストレージの空き容量を確保することも重要です。
外付けSSDでの編集がおすすめ
4K動画の編集には、**読み書き速度の速いSSD**が適しています。内蔵SSDの容量が限られている場合は、外付けSSDを活用しましょう。
USB 3.2 Gen2以上やThunderbolt 3/4対応の外付けSSDなら、内蔵SSDに近い速度で作業できます。
機種別4K動画の容量詳細比較

4K動画の容量は、使用する機器によって大きく異なります。主要な機種ごとの詳細を確認しておきましょう。
スマートフォン別の容量比較
スマートフォンのカメラは急速に進化しており、手軽に4K撮影ができるようになりました。主要機種の容量目安は以下の通りです。
| 機種 | 4K30fps/1分 | 4K60fps/1分 |
|---|---|---|
| iPhone 15 Pro(HEVC) | 約170MB | 約400MB |
| iPhone 15 Pro(ProRes) | 約6GB | 約6GB |
| Galaxy S24 Ultra | 約200MB | 約450MB |
| Google Pixel 8 Pro | 約180MB | 約420MB |
アクションカメラの容量比較
GoProやDJIなどのアクションカメラは、アウトドアやスポーツ撮影に人気です。コンパクトなボディに高性能なセンサーを搭載しており、4K撮影も可能です。
・GoPro HERO13 Black(4K60fps):1分約570MB、1時間約34GB
・DJI Osmo Pocket 3(4K60fps 111Mbps):1分約810MB、1時間約49GB
・DJI Action 4(4K120fps):1分約1.2GB、1時間約72GB
・Insta360 X4(8K30fps):1分約900MB、1時間約54GB
アクションカメラは長時間の撮影が多いため、予備のバッテリーとともに予備のmicroSDカードも用意しておくことをおすすめします。
ドローンカメラの容量
空撮用のドローンでも4K撮影が標準となっています。DJI Miniシリーズでも4K30fpsで撮影でき、1分あたり約400〜600MB程度の容量になります。
より高性能なDJI Mavic 3シリーズでは、5.1K撮影や高ビットレート設定が可能で、1分あたり1GB以上になることもあります。フライト時間は30分程度が一般的なため、1フライトで最大30GB前後の容量を想定しておくと良いでしょう。
一眼・ミラーレスカメラの容量
プロ向けの一眼カメラやミラーレスカメラでは、より高品質な4K撮影が可能です。特にALL-Intra記録や10bit記録に対応した機種では、1分で2〜3GB以上の容量になることがあります。
プロ向けカメラで高ビットレート撮影を行う場合、書き込み速度の速いCFexpress TypeカードやV90対応SDカードが必要になることがあります。カードの規格不足で撮影が中断されないよう、事前に確認しましょう。
4K動画のバックアップ戦略
4K動画は容量が大きく、大切な映像が失われると取り返しがつきません。効果的なバックアップ戦略を立てておきましょう。
3-2-1バックアップルール
データ保護の基本として、**3-2-1ルール**が推奨されています。
・3:データを3つのコピーで保管
・2:2種類以上の異なるメディアに保存
・1:1つは別の場所(オフサイト)に保管
例えば、「元データ+外付けHDD+クラウドストレージ」という組み合わせで、このルールを満たすことができます。
バックアップメディアの使い分け
4K動画のバックアップには、用途に応じて適切なメディアを選びましょう。
**SSD**は高速で信頼性が高く、編集作業用のバックアップに適しています。ただし、容量あたりの価格は高めです。
**HDD**は大容量でコストパフォーマンスに優れ、長期保存用のアーカイブに向いています。ただし、衝撃に弱いため取り扱いには注意が必要です。
**クラウドストレージ**は災害対策として有効ですが、大容量の4K動画を保存するには月額費用がかかります。Google One、iCloud、Dropboxなどのサービスを検討しましょう。
定期的なバックアップの習慣化
撮影したらできるだけ早くバックアップを取る習慣をつけましょう。SDカードやスマートフォンに保存したままだと、故障や紛失のリスクがあります。
特に旅行やイベントなど、大切な撮影をした後は、その日のうちにバックアップを取ることをおすすめします。後から「バックアップしておけばよかった」と後悔しないためにも、習慣化が重要です。
古いバックアップの整理
4K動画は容量が大きいため、バックアップストレージもすぐに一杯になってしまいます。定期的に古いデータを整理し、本当に必要な映像だけを残すようにしましょう。
整理のコツは、撮影後すぐに不要なテイクを削除することです。後からまとめて整理しようとすると、量が多くて手がつけられなくなりがちです。
フルHDと4Kの容量比較
4K撮影を迷っている方のために、フルHDとの容量比較を確認しておきましょう。用途によってはフルHDで十分な場合もあります。
解像度ごとの容量比較
| 解像度 | 1分あたり | 1時間あたり |
|---|---|---|
| HD(720p) | 約40〜60MB | 約2.4〜3.6GB |
| フルHD(1080p) | 約60〜130MB | 約3.6〜8GB |
| 4K(2160p) | 約170MB〜1GB | 約10〜60GB |
4K撮影がおすすめのシーン
4Kの高画質が活きるシーンは以下の通りです。
- 旅行やイベントなど、大切な思い出を残したい場面
- 大画面テレビやプロジェクターで視聴する予定がある場合
- 後から切り出し(クロップ)やズームを行う編集を予定している場合
- 長期保存を前提とした記録
フルHDで十分なシーン
一方、フルHDで十分なシーンもあります。
- SNSへの投稿がメインの場合(自動圧縮されるため)
- スマートフォンでの視聴がメインの場合
- ストレージ容量を節約したい場合
- 撮影時間が長くなる場合
場面に応じた使い分けがポイント
必ずしもすべてを4Kで撮影する必要はありません。大切なシーンは4K、日常的な撮影はフルHDと、場面に応じて使い分けることで、画質とストレージ効率のバランスを取ることができます。
「4Kで撮らないともったいない」と思う必要はありません。大切なのは、撮影する瞬間を楽しむことです。容量を気にしすぎて撮影のチャンスを逃すより、フルHDでもしっかり記録する方が価値があります。
よくある質問
4K動画の容量に関して、よく寄せられる質問にお答えします。
4K動画1時間で何GB必要?
設定によって大きく異なりますが、一般的には**24〜60GB程度**が目安です。HEVC(H.265)コーデックで30fpsなら約24〜34GB、60fpsや高ビットレート設定では50GB以上になることもあります。
128GBのSDカードで何分撮影できる?
4K30fps(HEVC)の場合、約2〜4時間程度撮影できます。4K60fpsでは約1.5〜3時間程度です。撮影機器や設定によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
スマートフォンの容量が足りない時の対処法は?
以下の方法で対処できます。
- 不要な写真・動画を削除またはクラウドに移動
- HEVCコーデック(高効率)に設定を変更
- 撮影後すぐにパソコンやクラウドにバックアップ
- フレームレートを60fpsから30fpsに下げる
4K動画を圧縮すると画質は落ちる?
圧縮方法によります。ビットレートを下げすぎると画質劣化が目立ちますが、適切な設定であれば、目視ではほとんど分からない程度に圧縮できます。HEVCへのコーデック変換なら、画質を維持しながら容量を削減できます。
4Kと8Kではどれくらい容量が違う?
8Kは4Kの約4倍の画素数を持つため、容量も約4倍になります。8K動画は1分で数GB〜10GB以上になることもあり、一般ユーザーには現状オーバースペックです。
撮影中に容量がいっぱいになったらどうなる?
ストレージ容量が不足すると、撮影が自動的に停止します。大切な瞬間を撮り逃してしまう可能性があるため、撮影前に必ず空き容量を確認しましょう。長時間撮影の場合は、予備のSDカードを用意しておくことを強くおすすめします。
Wi-Fiで4K動画を転送するのにどれくらい時間がかかる?
Wi-Fi環境や回線速度によりますが、1GBの4K動画を転送するのに数分〜10分程度かかることがあります。大容量のファイルを転送する場合は、有線接続(USB-CやLightningケーブル)の方が高速で確実です。自宅のWi-Fiが遅い場合は、寝ている間に転送を済ませるなど工夫しましょう。
まとめ
4K動画の容量について、重要なポイントを整理します。
- 4K動画は「1分で約1GB」が実用的な目安
- 4K30fps(HEVC)で1時間撮影すると約24〜34GB
- HEVC(H.265)コーデックを使えば容量を約半分に削減できる
- フレームレートを60fpsから30fpsに下げると容量が約半分に
- SDカードは128GB以上、V30以上の規格がおすすめ
- 編集時は元データの2〜3倍の空き容量を確保
- 用途に応じて4KとフルHDを使い分けることも有効
4K動画は確かに容量が大きいですが、適切な設定とストレージ管理を行えば、効率的に高画質な映像を残すことができます。この記事を参考に、4K撮影を楽しんでください。
- Step1: カメラの設定でコーデックがHEVC(高効率)になっているか確認
- Step2: 現在のストレージ空き容量をチェック
- Step3: 不要な動画を削除またはバックアップして容量を確保
- Step4: 必要に応じて予備のSDカードや外付けストレージを準備
